断片的なもののためのラジオ

最終更新: 10月4日



ポットキャストで、インタビューを配信している。


書くこと、聴くこと

https://anchor.fm/tomo-michi


思い出したように更新するこのポットキャストは、ほとんど趣味の延長なのだけれど、ゲストの方々のお話が素晴らしく、一番得をしているのは、話を聞かせてもらっている私と相方のみっちーなのかもしれない。


あまりテーマを決めすぎず、ゲストが話はじめたところから、流れをたどるようにお話を聞いていく。


バックミュージックやジングルなんていう装飾はしていない。ただ、ただ、人の声が流れるポットキャスト。よくいえばゆるやかな、悪くいうとちょっとだらだらとした、単なるおしゃべり。


「もっと短くがいいんじゃない?」


「テーマを明確に。どんなことを話しているか、もっとパッとわかる必要があると思うけれど?」


価値のあるものを最速で届ける情報発信のあり方を心がけている都会人からは、そんなアドバイスをされた。けれど、私たちは「む〜ん」となっている。


みっちーが『断片的なものの社会学』という本を教えてくれた。

この本は、研究のために日々さまざまな人にインタビューをしている社会学者が、役にはたたないし論文には書けないけれど、強く心に残っているエピソードを書き記したものだ。


主な目的とは異なる、本来であれば、出来事の隙間からこぼれ落ちて、誰にも知られることのなかったストーリー。とりとめのない「断片」。


けれど、この本を読めばわかるのだが、人生で一番豊かなものの類の数々が、こぼれ落ちそうな断片の中で、砂鉄のように光っている。


大切なもの、愛おしいもの、忘れられないもの、誰かの温もり。


それは、ふとした日常の、あえて言葉にしないような、こぼれ落ちそうなものの中にあるのでは。暖かい気持ちで目覚めた時、胸の中にあるのは、他愛もない思い出でしかないはず。だから、切りとることなく、ただありのままに話を聴く場所があってもいいじゃないか。


最近公開した、フランス在住アーティスト豚星なつみのインタビューは、フランス暮らしのきらきらした断片がたくさん詰まっていて楽しい。

https://anchor.fm/tomo-michi/episodes/Talk-session-vol-03-egfcrg


あまり目的を定め過ぎず、じっくりと話を聞く場として、続けていこうと思う。



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